建設業許可と建設業法⑰ 建設業許可の業種判断について4!

 日曜日の夕方です、何か憂鬱な時間ですね。
月曜日から新たな一週間が始まります、コロナに注意しながら新しい発見がある一週間になるよう頑張っていきましょう。

 本日は、建設業許可の業種判断で迷うことが多い「看板の設置工事」についてです。
「とび・土工・コンクリート工事」なんだろうか?それとも「鋼構造物工事」なんだろうか?それとも……、迷いますよね!
どの業種に当てはまるのか、どのように判断していいのかを見ていきましょう。

1.「とび・土工・コンクリート工事」になるの?
これは前回も見ましたよね、 国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方」で、『とび・土工・コンクリート工事』を5つの建設工事の内容と、それぞれの工事の例示で示されていましたよね。しつこいようですが下記の通りになります、ご覧ください👀!

建設工事の内容 建設工事の例示
1 足場の組立、機械器具・建設資材等の重量物の運搬設置、鉄骨等の組立てを行う工事 とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック備付け工事
2 くい打ち、くい抜き及び場所打ちぐいを行う工事 くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ちぐい工事
3 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事 土工時、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
4 コンクリートによる工作物を築造する工事 コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
5 その他基礎的ないしは準備的工事 地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事

「看板の設置工事」は、「とび・土工・コンクリート工事」では屋外広告物設置工事に該当します。

2.それとも…、鋼構造物工事になるの?

「鋼構造物工事」は、 国土交通省の「業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方」 では、下記の建設工事内容と建設工事の例示が示されています。

「鋼構造物工事」は、「形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事」で、「鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油・ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門・水門等の門扉設置工事」があります。
「看板の設置工事」は、『鋼構造物工事』では「屋外広告工事」に該当します。

3.では「看板の設置工事」はどっちの業種になるの? 判断基準は?
「看板の設置工事」は、「とび・土工・コンクリート工事」になるのでしょうか? それとも「鋼構造物工事」になるのでしょうか?

「看板の設置工事」はどちらにも該当する可能性があるのです。
「鋼構造物工事の屋外広告工事」は、看板を設置する現場で屋外広告物を製作、加工して、その後に設置まで行う工事のことです。
一方の「とび・土工・コンクリート工事の屋外広告物設置工事」は「鋼構造物工事の屋外広告工事」以外の看板設置工事のことを言います例えば完成している屋外の広告物を設置する工事は「とび・土工・コンクリート工事」になります。
つまり、現場で屋外広告物を作る場合は「鋼構造物工事」、それ以外は「とび・土工・コンクリート工事」ということになりますね!

本日は以上です、前回の機械器具の設置工事と似たような判断基準になっていますね!
このように判断基準は似かよったものが多いです。

次回も建設業許可の判断基準についてです、『リフォーム工事』を見ていきたいと思います。

建設業許可の業種判断に困ったときは、当事務所にお気軽にお尋ねください。
「気さくな行政書士・まさ」がお待ちしています。